2016.10.20＠恵比寿LIQUIDROOM

カラスは真っ白全国ツアー2016
『バックトゥザフューチャー』レコ発ワンマンツアー・セミファイナル
2016.10.20＠恵比寿LIQUIDROOM

ニューアルバムを丸っと全曲セットリストに盛り込み、且つ代表曲や人気曲が次から次へと表れた、この日。ニューアルバムからの曲たちもまた、作品以上の躍動感や生命力、超絶を交え伝えられた。
MVにもなった「魔法陣より愛を込めて」では、作品より、やや冷やかさを帯びながらも、神秘性も交えたウィスパーなボーカルが作品以上のドリーミーさを寄与。躍動感と上手いブレンドを魅せ、作品以上の付加価値が楽曲に加わっていく。

意外にも中盤の10曲近くは、間に全くMC等を挟まず、次から次へと新曲を中心に楽曲が繰り出されていった。しかし、それが功を奏し、これまでのエンタテインメント性で見失われがちだった、彼らの手だれのプレイヤビリティや表現力、超絶さやグルーヴでしっかりと生み出す高揚感や躍動感も、なお一層際立って響き、それらは逆に、カラスは真っ白の〈凄さ〉を改めて浮き彫りにしているようにも映った。

また、後半部での新曲群も印象深いものばかりだった。リリックに合わせてバックのスクリーンに次から次へとその実物写真が投影される中、プレイされた「YASAI FUNK」、会場中が一緒の振りつけで踊った「Oh my sugar」、また、新作同様「みずいろ」がライヴ本編を締めた。

アンコールでは、彼らの一連のアニメMVの制作の植草航氏作によるアニメ映像とのシンクロしたプレイを魅せた「HIMITSUスパーク」、ダブルアンコールではサンバ曲「サニー・サイドアップ」も飛び出し、会場中に明日への活力を与えた。

ちなみにこの日は、物販の売り上げランキングも発表。3位はラババン、2位がパスケース、1位はギターのシミズのTシャツ。通称「シミT」であった。ちなみに他のメンバーも今回は各個人グッズを制作。ボーカル＆ギターのヤギヌマは、「ニットキャップ」、ドラムのタイヘイは、「たらしくんキーホルダー」ベースのオチは「ザ・ファンク・マグ」(マグカップ)を作り、それらはどれも、メンバー各人のアイデアや趣向が盛り込まれ制作されたものであった。

作品に、ライヴに、またアッと驚く仕掛けやトピックが用意されるであろう、彼らの今後の活動。これかも目が離せないことはもちろん、気が早いが、それが既に今から待ち遠しくてならない。