盤・ジャケット・デザイン : げみ

京都造形芸術大学美術工芸学科日本画コース卒業後、イラストレーターとして作家活動を開始。『水族館ガール』NHKでドラマ化（木宮 条太郎 作）や『鎌倉香房メモリーズ』（阿部　暁子　作）、『優しい死神の飼い方』（知念 実希人　作）など装画を中心に活躍。mol-74作品では、CDジャケットイラストとダウンロードカードアートワークを手がける。繊細かつ暖かみのあるタッチは世代を超え人気が高く、2016年8月に自身初となる作品集を出版、すると同月中に重版出来が決定。10月にはカレンダーも発売する。
げみ公式サイト http://gemi333.com/

　これまで、〈分かる人には凄く分かる〉といった音楽性だった彼らの音楽性。に対し、この新作は、彼ら独特の世界観はそのままに、どこか分かりやすく、伝わりやすく、実像が見えやすいものへと移行したのも特徴的だ。
　タイトルと楽曲から、「歓喜」「喚起」「寒気」「換気」といった様々な意味が浮かんでくる今作。どこか張りつめた、孤高ささえ感じる美しさが特徴的だった彼らの音楽性だが、サウンドにしろ、歌詞にしろ、その伝え方にしろ、グッと聞き手に身近になってきているのも印象深い。彼らの今後のポピュラリティ獲得へのポテンシャルをグッと拡げたかのような1枚だ。