神聖かまってちゃん写真展「Rock’n’ Roll Never Die」
■日時：2020年7月9日（木）- 7月15日（水）
■場所：-Gallery Cafe- LUCKAND 　　 http://place.luckand.jp/

デビュー前の2009年～前ベース脱退ライヴの2020年までの彼らの第1章を総括するかのような写真展にも映る、この展示会。ここではこれまで公表されなかった写真や場面、シチュエーションやストーリーばかりが展開されている。
今年2月に新宿花園ゴールデン街のバーnaguneにて同タイトルにて行われたものの、今回はその際とは写真も全て入れ替えて刷新し行われる今回の写真展。さらにコンセプチャルやテーマ毎のブロック化も伺える内容となっているところも興味深い。また、ここで初公開される貴重な写真も多数展示。まさにかまってちゃんを追い続け、捉えてきた彼らならではの写真展と称しても過言ではない。

元々この写真展は今春に同地にて開催予定されていたもの。かのコロナウイルス感染症拡大防止の自粛に伴い延期され、コロナ対策を施行した上で、この度、ようやく完全予約制にて入場人数制限の形での開催となった。

ギャラリー内にかまってちゃんの楽曲群がBGMとして流れている中、入口をはいるとすぐに、あえて布製キャンバス(LUCKAND特製)に写真がプリントされた絵画とも見まごう写真類が我々を歓迎してくれた。本来の写真は光沢がありツルっとした表面質なのだが、このキャンバス地に印画することで独特なエンボスの手触りと立体感が浮き彫りになり、過去見たことのある写真ながら、全く違った新鮮味を感じられるのも興味深かった。
今回の写真展では数々の大判に印画され額装されたエポックなライブ写真やアーティスト写真類も多い。中でも目を惹いたのは、ライブ終了直後の舞台裏のメンバー各位を捉えた一連の写真群。精も根も尽き果て、出し尽くし、絞り尽くしたかのような、達成感に満ちたメンバー各位の表情が実にいい。そう、これらの写真を含め、これまで世に出なかった舞台裏や歴史的瞬間の前後やアナザーカットを収めたものも多い今回。森リョータの捉えた舞台裏やステージ上でのイイ表情をしたメンバー各位のアップ写真、またドラムの後ろからの全景等、普段のライヴ写真等では見ることのできない貴重なアングルからの写真も目白押しだ。その辺りからは、そこまで撮るのを許されているメンバーとカメラマンとの長年に渡り培ってきた信頼関係や、「ここだ!!」というシャッターチャンス勘さえ感じさせる。内、SNSを騒がせた、ベースちばぎん参加のラストライヴ時での、背中にキラカードを貼った名場面は、実際に貼るのは失敗しながらも、キチンとの子やメンバーとちばぎんとの友情や感涙のシーンを収めたのみならず、落下していくそのキラシールが舞う場面をもキャッチ。まさに1/1000秒の奇跡のシーンを生の写真で見ることが出来る。

対して佐藤哲郎はボーカル＆ギターの子を捉えた写真が多く、そして目を惹く。これまで撮ってはいたが、本邦初公開となる過去のシリーズフォトやそのアウトテイク、アナザーショットも多数大判サイズにて額装展開。また写真以外の貴重品として、2011年の渋谷WWWのこけら落としの際にかまってちゃん出演時に入場者全員に配られた幻の「震災復興ネ申ヘルメット」(佐藤の私物)の展示や、シグネイチャーモデルのギターの広告ポスター。また陽の目を見ることのなかったCDの告知ポスターと貴重品の数々も展示されている。

また会場限定販売グッズとして同写真展では、今回の写真展のキービジュアル類を配した、LUCKANDとフォトグラファー両氏とのコラボレーションTシャツやロンT等も販売。是非こちらもチェックしてみて欲しい。
神聖かまってちゃん写真展「Rock ‘n’ Roll Never Die」各種Tシャツ
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(現在限定数販売中)

この写真展の会期は〜7月15日（水）まで。コロナウイルス感染症対策として完全予約制(要ワンドリンクオーダー)となっており、来場者には「神聖かまってちゃん写真展特製のポストカード」もプレゼントされる。

一般的にはスキャンダラスでエキセントリックな印象の強い神聖かまってちゃんだが、今回の貴重な写真から伺えたのは、逆に繊細で優しく、柔らかく、それでいて美しい面ばかり。彼らの歌やライヴ共々、かまってちゃんの10余年を切り取ってきた2人のフォトグラファーが、その写真類から想起させるアナザーストーリーにも是非この機会に共有や共鳴をして欲しい。
Do You Believe In Rock’n’ Roll Never Die？　Yes. I Still Believe In Rock’n’ Roll Never Die!! Me Too.

Report : 池田スカオ和宏　;All Coordination＆Photo：LUCKAND編集部