2023.01.01
残糸が織りなすエコな未来
楽日オリジナルデザイン「残糸タオル」工場レポート
2023年、エコへの関心が高まる時代に楽日が着目したのは「残糸を使ったサステナブルなタオル」。
ジャガードタオルの製造過程で必ず出てしまう「残り糸」を再生させた、地球に優しいタオルの製造工場に潜入しその工程の秘密と未来のモノづくりのビジョンに迫った。
コンニチハ、ケイシです。
今回は楽日オリジナルデザイン「残糸を使ったサステナブルなタオル」の製造工場に潜入するため、タオルの産地として有名な愛媛県今治に行ってきました。
広い敷地内に大きな機械がたくさんあって、すごい迫力です!
タオル製造過程レポート
まず、経糸(織物を織る際タテになる糸)を整える「整経」工程から始めていきます。
円筒状の糸を1本ずつまっすぐに並べ、タイコと呼ばれる大きな機械で巻き取っていきます。
重ねてセットされた小さなドーナツ状の重石により、糸の張り具合が決まります。
巻き取られた糸は均等に重ねられ1枚のシート状になります。
この段階でタオルの品質が大きく変わってくるため、熟練の技術が必要となる大切な工程です。
次に、整経で巻いた糸を織機にセットして試し織りを行い、
サイズ・重さ・柄の確認を慎重に行います。
その後、糸の特製に合わせ均一のテンションで一気に織り上げていきます。
織り上がった生地を機械にセットして歪みをまっすぐに伸ばした後、側面を縫製します。
手作業で断裁していきます。
タオルの端をミシンで三つ巻き縫製します。
熟練の職人が1つずつ手作業で行い、1日で600枚ほどを仕上げるそうです。
タオル工場代表O社長・工場スタッフ インタビュー
ケイシ
残糸ってあまり聞き慣れない言葉ですが、ジャガードタオルを作ると結構出てしまうものなんですか?
O社長
製造数に合わせて糸をぴったり何本下さいとか何メートル下さいという買い方は出来ないので、どうしても積もり積もって余ってしまうものが残糸になりますね。
あとは見込みでこのくらい注文が来るだろうと発注した分が実は来なかったり、と言うこともあります。
ケイシ
製造数によって増減はあるけれど、常に出てしまうと・・・
O社長
やはりゼロにはならないですね。
ケイシ
タオルの色も全部が白ではないから、様々な色の糸が残りそうですね。
O社長
そうですね。染めた色っていうのは他に使えないので、もうずっと在庫として残っていく。
三~四年経ってくると、どんどん糸も朽ちて悪くなってしまう。
ケイシ
となると、ある程度のサイクルで再利用出来たら良いですよね。
工場スタッフ
どうしても出てしまうものではあるから、それをどう再利用するかっていう。
残糸タオルは業界でも注目されていますね。
ケイシ
再利用するものって、まだ今の日本だとそこまで当たり前になっていないので
良いことはしているけれどコストが掛かる、というイメージがあります。
工場スタッフ
うちの方でストックしている残糸を使っているだけで、普通のタオルを作るのとやることは同じなんですよ。
残糸なので色の制限はあるけれど、コストはそこまで変わらないですね。
ケイシ
それならば良いことしかないですね。
工場スタッフ
前までだとこの糸は捨てちゃってたので。本当にゴミ袋に入れて捨てての繰り返しでしたね。
ケイシ
もったいないですね、こんなに綺麗な糸なのに。
O社長
だからこうやって使っていただくことによって、新しいタオルとして蘇っていますよね。
INTERVIEW&REPORT:ケイシ
PHOTO:LUCK’A staff