「1本の映画のような存在になりたい」（シミズコウヘイ）

-話は変わりますが、普段の生活で愛用しているものを教えてもらえますか。

朝倉

MacBook Pro……。味気ないですね（笑）。あとはアングルファインダーというものがありまして…。持ってきたんですけど。

シミズ

えっ、それ何ですか!?

朝倉

小さなレンズで、覗いて切り替えを動かすと画角がシネスコサイズになったり、16対9になったりと変わるんです。ロケハンでよく使ってますね。

シミズ

すごい。テンションがあがる！

朝倉

私の1本目の長編映画『クソすばらしいこの世界』はアメリカで撮影したんですけど、その時にプロデューサーがプレゼントしてくれたものです。

シミズ

僕の愛用品はiPhone。ボイスメモとメモ帳とShazamがあれば生きていけるっていう。外出中にアイデアや曲のことが思い浮かぶことが多いので、ボイスメモに録音したり、メモ帳に打ち込んだり。これがあれば大丈夫です。

-では、愛用品に続いて今欲しいものは？

朝倉

新しいMacBook Pro……（笑）。あっ、時間が欲しいです。映画は作るのも観るのも時間がかかる芸術なので。

-シミズさんは？

シミズ

僕はいっぱいあります。車、Mac Pro、時計、あとペンタブも。ということはお金になるのかな（笑）。

-時間以外のものは買えますね。ちなみに車は何が欲しいですか。

シミズ

ポルシェの911が欲しいですね。で、都内のスタジオの往復に使うっていう。すみません。ゲンキンで……。

朝倉

サクセスの証だ。いいと思います（笑）。

-生々しい話から急に変わりましたね（笑）。まず朝倉さんに。映画以外の映像でやってみたいことはありますか？

朝倉

今回、映画監督としてMVを作ると、いろんなバリエーションで映画の要素の出し方ができるなと感じました。また撮りたいですね。

-シミズさんは今後どういうアーティストを目指していますか。

シミズ

ステージに立つ人間として、自分自身がアイコンとしてかっこいい夢を表しているような、例えば1本の映画のような存在になりたい。いかにかっこよくいられるか。それを追求していきたいです。

-では今回、違うジャンルの表現者と一緒に作品を作ってみて、どういう意義がありましたか。

シミズ

知的好奇心を満足させられました。あと、プロの方の作業を見るのはいいことだと思っているので、MVは身近に接することができる機会でしたね。

朝倉

このMVは「魔法陣より愛を込めて」という曲がなければ生まれなかったもの。いい曲なので、どんどんみんなに聴いてもらえるようなお役に立てたら嬉しいです。あとは……、ただただ楽しかったです。

INTERVIEW : 山本 貴政
TEXT : 山本 貴政
PHOTO : 川村 優人
PLACE : Luckand
http://cafe.luckand.jp/

＜シミズコウヘイ　プロフィール＞

グルーヴィーでファンキーな新世代ポップバンド、カラスは真っ白のギタリスト。MC、ラップ、コーラスも担当し、作曲やアレンジも手掛けている。ニューアルバム『バックトゥザフューチャー』では初めての作詞に挑戦。アートワークなどにも強いこだわりを見せている。また、マルチなクリエイティビティを活かしてコンポーザー、アレンジャー、サポートギタリストとして他のアーティストへの楽曲提供や参加など活躍の幅を広げている。カラスは真っ白の活動としては、2017年2月12日から『2017年冬のワンマンツアー』が名古屋、大阪、東京、札幌の4カ所で開催される。
・カラスは真っ白公式サイト http://acrowiswhite.com/

＜朝倉加葉子　プロフィール＞

映画監督。東京造形大学在学中に映画制作を始め、卒業後にテレビ番組制作会社を経て映画美学校に入学。2010年にテレビ『怪談新耳袋 百物語』の一編「空き家」を発表。2013年に全編ロサンゼルスロケを行ったスラッシャー映画『クソすばらしいこの世界』で劇場長編デビューを果たした。2015年には長編第2作として女性アイドルグループ、ゆるめるモ！が主演の『女の子よ死体と踊れ』を発表。2016年には『RADWIMPSのHESONOO Documentary Film』、『ドクムシ』を発表。カラスは真っ白の「魔法陣より愛を込めて」にてミュージックビデオに初挑戦した。