2019.01.23

素材と加工技術のバランス

雨のパレード『Clear Vinyl Bag -REGENLUFT-』 塩ビ加工工場レポート

雨のパレードのハイエンドライングッズの一つ『クリアビニールバッグ』。透明というコンセプトを掲げ、塩ビ(ポリ塩化ビニール)という素材に着目し、一切不純物のないクリアバッグを完成させるためには「適材」と「しかるべき加工技術とアイデア」がそこにはあった。今回、その軟質塩ビ加工工場のレポートで、モノづくりへのこだわりを垣間見た。


コンニチハ、レポーターのケイシです。雨のパレードのハイエンドライングッズで、透明というコンセプトから塩ビ(ポリ塩化ビニール)という素材で作った「クリアビニールバッグ」ができるまでをレポートします。ちなみに、雨のパレードの福永浩平さんが、ハイエンドライングッズ「REGENLUFT」に関してお話してくれているインタビューもありますのでぜひそちらも合わせて読んでみてください(記事はこちら)! では、行きましょう!

「Clear Vinyl Bag – REGENLUFT」

塩ビ加工工場レポート

・こちらが材料屋さん、抜き加工屋さんを経て持ち込まれた塩ビ(ポリ塩化ビニル(PVC)の略)です。

・先にプリント台にスプレー糊を付着させ、生地が固定しやすいようにします。

・予めプリント台に赤ペンでアタリをつけ、ズレないようにセッティングをします。

・丁寧に気泡を抜いていきます。

・塩ビ用のシルクインクを調合します。※真っ黒ではなくやや白の配合を目視で行っているようです。

・これがプリント用の版です。

・セッティングした塩ビに1枚ずつプリントを施していきます。

・塩ビ素材の性質を考え、プリント台はアルミ製を採用し、その下にはヒーターが付いています。素早く乾き、効率がよいのだそうです。工場ならではのオリジナルの技術が詰まってますね。

・高周波ヴェルダー装置(周波数が高い交流電流を発する溶着装置)。これは足踏みタイプのようです。

・ぴったりと2枚合わせにした塩ビに圧力をかけ、溶着させます。


・スジ押しをし、直線的にローレット加工をします。高周波ヴェルダーは、ビニールの分子を動かして溶着する手法で、強度のある仕上がりになるそうです。

塩ビ工場社長さん・コメント

今や量が多いものやサイズが大きいものは、ほとんど中国製造になってしまうことが多い。それによってら少なからず、日本の工場は廃業に追いやられてしまった。それでも小ロットでプリントからヴェルダー加工、はたまた縫製までワンストップでできる国内工場があることはとても貴重なので、できる限りがんばっていこうと思います。

ケイシ

工場に伺って思ったことは、やっぱり工場は多くの技術を踏襲してクリエイティブな空間だということ。使う道具も装置も工場流に使い易いようにアレンジされています。手作業と機械作業のバランスが大切なんだな。モノづくりのこだわりは、全てに表れるのだと感じたそんな一日でした。

INTERVIEW&REPORT:ケイシ
PHOTO:Kana Tarumi

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