2019.02.18

daily

androp



Visual Direction : Hisashi Kikuchi(Eight Pictures inc./NEPO)

2008年に結成されたandropも10年周年を迎えた。「音楽で判断してほしい」という願いから、当初はメンバーの顔出しもしなければアートワークもロゴを強調したものが多かった。そこに一番の変化をもたらしたのは、Creepy Nutsをフィーチャリングに迎えた『SOS! feat. Creepy Nuts』だろう。海で弾けた笑顔を見せるandropに迷走の始まりを予感した筆者だが(失礼!)、全くそんなことはなく、全てはそうあるべきデザインだったのだ。当然それは今回のアートワークも同様で、ヴィジュアルディレクションは『Hikari』同様、菊池久志(Eight Pictures inc.)が担当。菊池は同曲のMVやエレファントカシマシ、三浦大知などのMVも手がける映像ディレクター。『Hikari』のジャケットで中心に置かれた焚き火は一本の木に、弦月は光に変わり、映像ディレクターならではの視点で、モノトーンの世界に静かなる<動>を閉じ込めた。

昨年3月に約3年ぶりのアルバム『cocoon』をリリースしたかと思えば、今度は同年8月と12月にデジタルシングルをリリース。同じ12月にはニューアルバム『daily』とハイピッチなリリースには驚きすら感じた。更に今までのようなフェス的アッパーソングがひとつもない。一番早い「Saturday Night Apollo」でさえBPMは100程度。R&B要素の「Blue Nude」も体感的には横ノリのリズムで<間>を楽しむ楽曲。フジテレビ系ドラマ『グッド・ドクター』主題歌として話題を呼んだ「Hikari」も収録された今作は、メロディの強さを意識し作り上げた『cocoon』からホールツアーへ挑んだ経験と結果を踏まえ、結成10周年イヤーのandropが見せた新しい形なのかもしれない。

androp「Home」

 

本来リード曲になるはずだった「Blanco」がノスタルジックだった為、 新たに書き下ろされリード曲となった「Home」。MV撮影日の前日に作られ、最終的なリリックは撮影が行われた青森県・八戸で完成した。八戸は内澤崇仁(Vo,Gt)の故郷。内澤が見つめるホーム(八戸)の風景や演奏シーン、子供の笑顔(出演の子供は監督のお子さん)が楽曲の温かさをより引き立てる。その中で唯一エモーショナルさを覗かせたのが、間奏あけ、大サビ前に早いスピードで映し出される「Home」「帰る場所」「扉」などの言葉。ギターの音色と相まり力強いフックとなっている。

TEXT : 秋山雅美

androp Official Site

http://www.androp.jp/

androp

『daily』

●初回限定盤(CD+DVD)
UPCH-7474
¥2,600 (+tax)
購入はこちら

●通常盤
UPCH-2182
¥2,000(+tax)
購入はこちら

2018年12月19日発売

≪CD≫
01. Hikari  ※フジテレビ系 木曜劇場「グッド・ドクター」主題歌
02. Blue Nude
03. Blanco
04. Saturday Night Apollo
05. Canvas
06. Home

≪DVD(初回限定盤のみ)
「Home」Music Video
「Home」Making Video

one-man live tour 2019 “daily”

2019年5月15日 恵比寿LIQUIDROOM
2019年5月22日 仙台darwin
2019年5月24日 名古屋CLUB QUATTRO
2019年6月9日 umeda TRAD
2019年6月19日 博多DRUM Be-1
2019年6月22日 代官山UNIT

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