2017.11.13

DIE meets HARD

凛として時雨

Art Direction & Design : Yukiyo Japan

凛として時雨のCDジャケットやグッズなどのアートワークを手掛け続けているYukiyo Japan。それまでも空間の抽象的瞬間を切り取ったような作風が彼らの音を具現化してきた。8月にリリースされた『DIE meets HARD』のジャケットは、灰色の壁(あるいは床)に白いペンキが雑然と塗られ、わずかにレンガ色の地色が見えている。貼り付いた草や花のようなものに残された「風化」という選択肢は、全体に静寂を与えている。初回生産限定盤のデジパック仕様を広げると、グランジ感好きにはたまらない 一枚絵となっている。Yukiyoは『just A moment』のジャケットデザインに関するインタビューで「偶然でしか生まれない何かが私のデザインには必要」と語っていた。このネット社会の中、Yukiyo Japan名義ではSNSどころかオフィシャルサイトさえ持たない孤高のデザイナー。Yukiyoが『DIE meets HARD』で生み出した「偶然」を隅々まで感じ取って欲しい。

ファンならずとも今作は注目したはずだ。なにせ凛として時雨としては約2年ぶりの新譜なのだから。テレビ東京系ドラマ24「下北沢ダイハード」のオープニングに起用されたタイトルナンバー。イントロから不安感に揺さぶられるような叫喚するギターリフは、Aメロでは80’sテイストのダンスナンバーに早変わり。これぞ時雨!久々の新作に感じるファンの不安は瞬時に吹き飛んだはず。鋭い感性で織りなされる繊細なサウンドは実にクール。しかしただクールを気取る彼らではない。
「SEE MORE GUITARS THE WORLD」
後半のこんな歌詞に感じる洒落っ気も兼ね備えている。
12月30日(土)には「COUNTDOWN JAPAN 17/18」の出演も決定している。メンバーのソロ活動も勢力的だが、やはりバンドとしての活動は更に期待したい。

凛として時雨 『DIE meets HARD』

 

Creative DirectorKazuaki Seki (OOO)
Director : Ikuma Ara (GEEK PICTURES)

今回のMVはいつもの時雨ワールドとは一味違う。(ブルース・ウィリスのそっくりさんプチ・ブルースの出演にも驚かされた)クリエイティブディレクターは、「下北沢ダイハード」で総合演出を務めた関和亮。監督は有名CMの他、MAN WITH A MISSIONや宇多田ヒカルのMVも手掛ける荒伊玖磨。 ドラマともリンクするひとつのアパートで繰り広げられる非日常はかなり面白い仕上がりとなっている。

TEXT:秋山 昌未

凛として時雨

http://www.sigure.jp/sigure15/

New Sigle

『DIE meets HARD』

初回限定盤 2枚組(CD+DVD)※デジパック仕様
AICL-3380
¥1,600(+tax)
購入はこちら

通常盤
AICL-3382
購入はこちら

Sony Music Associated Records
2017年08月23日(水)Release

CD
1. DIE meets HARD
2. I’m Machine
3. DIE meets HARD (Koji Nakamura Remix)

初回限定盤DVD
1. DIE meets HARD (Music Video)
2. DIE HARD RADIO

LIVE

rockin’on presents COUNTDOWN JAPAN 17/18
12月30日(土) 千葉県 幕張メッセ国際展示場1~11ホール、イベントホール

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