2018.02.24

現代感覚を投影した美濃焼の挑み

髙井宣泰(作山窯・代表)

美濃焼の伝統と技術を活かしつつ、素朴ながらも美しく現代感覚が反映されたSAKUZANのうつわ。SAKUZANはファッショナブルな若者が多いエリアにあるレストランや、感度の高いインテリアショップ・ハウスウェアショップなどで取り扱われている。さらにはAfternoon TeaやCollexなどとのコラボレーション商品を生み出すなどといった、積極的な仕掛けも目を惹く。岐阜県土岐市に工房を構えるこの窯元が、伝統の美濃焼をこの時代に融合させ、見事に展開をしている秘訣を探るために岐阜を訪れ、代表の髙井宣泰社長がインタビューに応じてくれた。

「SAKUZANのうつわが出来上がるまで」

今回、作山窯の工房がある岐阜県土岐市を訪れインタビューを敢行し、同時に工房を見学させて頂いた。実際に作業されている様子をお届けしながら、SAKUZANの陶器が出来上がるまでの簡単な工程を紹介したい。

1.土練り

こちらは土練機(どれんき)という土を練る機械。

2. 成形

成形は作るうつわによって様々な方法があるが、こちらはコテをあてながら水を使って生地を滑らせ成形する「水ゴテ」。水ゴテにもうつわによって様々な形がある。

3. 乾燥

成形したばかりだとまだ柔らかいので、少し乾燥させて形状を安定させる。

4. なめし

最終的に形を整えていく。こちらは動物の皮を使ってなめしている。

5. 乾燥

焼いていく前にしっかり乾燥させる。

6. 素焼き

乾燥させただけでは、水につけると粘土に戻ってしまう。この後の施釉で水をつけるので、その前に素焼きをする。約850度程度で6時間ほど焼く。

7. 払い

素焼きしたものの汚れや埃をとる。

8. 施釉(せゆう)

釉薬(ゆうやく=器の表面にかける薬品のことで、焼くと表面がガラス質で覆われるようになる)をかける。釉薬をつけたくない箇所にはシリコンを塗って撥水処理をする。

9. 本焼成

1200〜1300度の温度で10数時間焼き、完成。

INTERVIEW&TEXT:LUCKAND
PHOTO:西槇太一

<SAKUZAN/作山窯>
美味しさを、美しさから。岐阜県土岐市駄知町に工房を構える美濃焼の窯元。
http://www.sakuzan.co.jp/
Instagram: @sakuzan_jp

<美濃焼のうつわ・作山窯「SAKUZAN x LUCKAND Pop-up」>
美濃焼の伝統と技術を生かしつつ、素朴ながらも美しく現代感覚が反映されたSAKUZANのうつわ。そんなSAKUZANのうつわに、LUCKAND-Gallery Cafe&Bar-のガレット&ガレトーやオムライス、そして岐阜にまつわる期間限定オリジナルメニューを載せて、提供します。店内では使用されているSAKUZANのうつわたちが展示、販売されます。この機会にぜひSAKUZANのてざわりやぬくもり、使い心地を体験してみてください。

■2018年2月20日(火)〜2018年3月4日(日)
場所;LUCKAND-Gallery Cafe&Bar-
OPEN : 11:30 – 21:30(21:00 L.O.) *日祝11:30 – 20:30 (20:00 L.O.)
CLOSE : 2月26日(月)
*入場無料
http://place.luckand.jp/exhibition/20180220/

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