小磯竜也短期学校「YOUR SHOW -vol.1:コラージュ講座&合同展覧会-」
【第一回】2019年9月1日（日） / 【第二回】9月14日（土）17:30〜19:30 /【第三回】9月28日（土）17:30〜19:30 /【第四回】10月13日（日）15:00〜17:00

小磯竜也短期学校 合同展覧会「Brightens Your Kitchen! -キッチンに明かりを！-」
■日時：2019年10月14日（月祝）〜10月20日（日）
■場所：LUCKAND-Gallery Cafe&Bar-

「YOUR SHOW vol.1」メインビジュアル

LUCKAND-Gallery Cafe&Bar-は、カフェが併設されたギャラリーということで、日常へ創造性を落とし込む、というコンセプトの元、時に展示のみならず、気軽にモノ創りを体験することのできる、ワークショップなども開催している。一度切りのワークショップによる気軽さも認めつつ、その一方で、モノ創りに対してもう一段階深い体験を提供してみよう、というのが本企画、小磯竜也短期学校の始まりであった。

その、もう一段階深い体験とは、ワークショップを通して創作した作品を「見てもらう」という点が一つにある。そして、他人に見てもらう作品まで仕上げるには、複数回の講座にて段階的にモノ創りを学ぶ必要があるだろうという点と、比較的、最初の入りとしては気軽に作品創りを行うことができる「アナログ・コラージュ」を題材するという点を合わせて、第一回の短期学校の開催を発表。年齢も職業もバラバラの受講者が集まり、9月、第一回の講座が開始となった。隔週で講座を行っていき、第４回を終えた時点で完成した作品でそのまま参加者全員で展示設営に移り（展示構成、設営の基礎も学ぶことができる）、約１週間の合同展覧会を実施する、という流れだ。

第一回の講座ではコラージュとは何たるか、や、コラージュの歴史なども交えつつ、まずは小磯の準備した素材で切り貼りをしていき、画面構成の基礎を学ぶための作業を皆で行っていた。講座が進むにつれ、素材に絵やイラスト、線などを描き足して切り貼りしていく作業や、雑誌などから素材を各自で準備して作品を創作したり、展示する作品のサイズを想定してそのキャンバスに作品を落とし込んでいくなど、少しずつ段階を踏んでいっていた。

それぞれ見知らぬ人同士だった参加者も、講座が進むにつれコミュニケーションも増え、互いの作品を鑑賞し合いながら、新たな発想や刺激も生まれていた。一度きりのワークショップにはない良さがそこには現れていたようだ。本格的なモノ創りは初めての人や、趣味でイラストは描いているけどコラージュは初めての人、美大を卒業した人など様々な背景の参加者が集まり、逆にいろんな発想や創造性が生まれることで、講師である小磯にも思ってもみなかった、フレッシュな刺激をもたらしていたようだ。

「Brightens Your Kitchen!」メインビジュアル

徐々に合同展覧会に向けての作品創りが進む中、小磯は第一回、第二回で受講者が創った作品を持ち帰り、彼らのコラージュ作品を更にコラージュして、展示作品と合同展覧会のメインビジュアルを制作し、「Brightens Your Kitchen! -キッチンに明かりを！-」というタイトルが付けられた。

四回目となる最後の講座を迎え、これまでの講座で創った作品や各自宿題として家で作業したものを合わせ、約20点ほどの作品が揃った。最後の講座終了後に、全員で展示構成や設営についても実践しながら学んでいく。自ら制作した作品を額装し、皆で話し合いながら構成を決め、作品を壁に掛けていった。

参加者各自の作品一部

この合同展覧会の作品はもちろん、プロフェッショナルなモノではないかもしれないし、深い精神性を持って永きに渡る制作期間を乗り越えた作家渾身の作品たちではないかもしれない。ただ一方、初心者でも気軽に参加して合同展覧会をするという点に面白みを感じて展示を観に来てくれたお客さんもおり、小磯が感じたような、初めてだからこそ生まれる発想をそこから得ることもできたようだ。受講者にとってもう一段階深いモノ創りを体験してもらいたい、ということを実現できたと同時に、このプロジェクト自体が講師にとっても一部のお客さんにとってもモノ創りの奥深さを投げかけられたのかもしれない。

そして、2020年2月11日（火祝）に、この小磯竜也短期学校のvol.2となる「YOUR SHOW -vol.2:シルクスクリーン講座-」の開催が発表されている。この講座では、シルクスクリーンの仕組みとプリント方法を学ぶことに加え、アートディレクターでもある小磯竜也の目線で、ロゴやデザインの基本的なポイントを教えながら、受講者が自ら手描きで創作したイラストやオリジナルロゴで、プリント用の版（製版）を作っていく。また、そのオリジナル製版を用いて、受講者がプリントしたいTシャツやバッグなどの布製品に、プリントをする講座となっている。

詳細およびお申し込みについては、こちら。

TEXT：LUCKAND編集部
PHOTO:小磯竜也、LUCKAND編集部